■なぜ!? 突然、蒸発した母
私が高校生の頃、母はなぜか家を飛び出して行方知れずになりました。
理由はまったく分からず、残された父と私たちはただただ途方に暮れる日々を送りました。
生きているのか死んでいるのかも分からない状況はしんどいものです。
耐えかねた私は母を捜索することに。
そして母が家を出た日から約1年後、新幹線に飛び乗って母の実家を訪ね、ようやく行方を聞き出すことができました。
蓋を開けてみると、私たちと同じ県内で、私たちが知らない男性と幸せに暮らしていたのです。
すぐ近くで生きていたという真実を知り、安堵と嫉妬と怒りで私の感情はぐちゃぐちゃになりました。
その後、私と兄は母と連絡を取り合っていましたが、父には真相を話すことができませんでした。
兄と話し合った結果、母は消息不明であることを貫き通すことにしました。
真相を知ったところで、きっと父は悲しむだけですから。
やがて母は女の子を授かり、私に21歳下の妹ができましたが、一緒に住んでいるわけではないですし、父親も違うので、遠い親戚のような感覚でした。
それから時間が過ぎ、父が亡くなったときのことです。
※健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
※記事に使用している画像はイメージです。