【あんぱん】1週目にして"アンパンマンイズム"を感じる描写も。ヒロインたちが遊ぶ「シーソー」が示す意味を考察

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毎日の生活にドキドキやわくわく、そしてホロリなど様々な感情を届けてくれるNHK連続テレビ小説(通称朝ドラ)。毎日が発見ネットではエンタメライターの田幸和歌子さんに、楽しみ方や豆知識を語っていただく連載をお届けしています。今週は「作中に登場するシーソー」について。あなたはどのように観ましたか?
※本記事にはネタバレが含まれています。
中園ミホが脚本を、今田美桜が主演を務める第112作目のNHK連続テレビ小説『あんぱん』第1週が放送された。本作は、国民的アニメ『アンパンマン』の原作者で漫画家・やなせたかしと妻・小松暢をモデルとした物語。ちなみに、第1週のサブタイトル「人間なんてさみしいね」(原題は「人間なんてさびしいね」)はやなせたかしが1976年に発表した詩集のタイトルだ。
第1話冒頭では、無心で絵を描く嵩(北村匠海)と声をかける主人公・のぶ(今田)の晩年の姿が描かれ、嵩のモノローグが重なる。
「正義は逆転する。信じられないことだけど、正義は簡単にひっくり返ってしまうことがある。じゃあ、決してひっくり返らない正義ってなんだろう。おなかをすかして困っている人がいたら、一切れのパンを届けてあげることだ」
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